ラード・アラモード

アウトドア好きのオッサンです。山系バックパッキング、サバゲ、林道野宿ツーリング、好きなモノ、好きなコト、昔ばなし(w のんびりと、自分の興味をご紹介します。

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ラード

Author:ラード
千葉県在住
バイクはXR250「Baja」
クルマはE46「325i Touring」
メインアームは「SIG552 SEALS」


林道焚火野宿のバイク旅と
サバゲ、そして
バックパッキングの世界を愛する。
風流なオッサンとなるべく
奥義を研究する日々(w

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信越トレイル・いくつもの峠越えの山旅(6)Day6/Epilogue

2013/05/27(月) 17:58:03

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5:10、外が明るくなって目覚めた。夜中は、けっこう寒かった。この旅で初めてサーマルシーツにキチンと入って寝たのでした。

さて、信越トレイルの最終日です。きょうの行程、じつは余裕ありまくり。15時に下山ポイント「松之山口」で、この晩に宿泊するユースホステル「みゆきの杜」のクルマでピックアップしてもらうからです。
トレイルのゴール地点「天水山」を越えてその下山口までは、コースタイムでわずか3時間ほど。それなら正午くらいに迎えにきてもらえばイイのにとは、ごもっとも(w しかしこの宿による送迎サービスってのは、格安の費用で、ホントの片手間に拾ってもらうっつーニュアンスだから、ぜいたくなんか言えません。

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ビーサンをつっかけ、このキャンプ地の周辺を散策します。これは「千枚田」状のサイトの最奥、もっとも高い位置の区画。キチンと整備してあれば、ロケーションも眺めもイイし、こういった属性のヒトたちによる需要をキッチリ満たす、小ぢんまりとしたステキな幕営地だと思いますが如何。

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ひき続き「水場1」を探して、ウロウロと。そのとき遭遇したコモドオオトカゲ。体長150㌢。コイツと目が合ったとき、喰われるかとビビりました(w さらにワタシのテントから50㍍も離れていない舗装路の上には、クマ公が「わかりやすく」クソを残している。なんというワイルドライフ。

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まったくフザケたことに、今朝もハラが減らない。むーん。どうしちまったのか。デッパツ前にカロリーメイトなどの行動食をムリヤリ詰めこんで、シャリバテしないよう気をつけました。

仕方ないからコーヒーを優雅にすすります。テン場の「ムシ」状況は、昨夕はアリ、ヤブ蚊、小さいコオロギたちでニギヤカでしたが、今朝はアリ、小さいハチたちが引きも切らず。朝から焚いていた蚊取り線香、ついに無くなる。

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テントの5㍍ほど前方で見つけた、得体の知れぬナニモノかの死骸。体長10㌢くらい。たぶん、昨日はなかった。つまりワシのテントを目指してズルズル近寄ってきていたのかも(汁 大型のナメクジみたいなものか知らん。キモすぎ。ワシはムシ系が苦手なのだよ。

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日が差してきたらもう、暑くてたまらん。小さいハチがまとわりついて、のんびりもできぬ。濡れたり湿気っていたりするモノは、ザックも含めてビシバシ乾かしました。
そのころ、1台の乗用車がやってきました。お、一般人も進入できるのかと気づいた。どうやら蝶とかを捕りにきた様子。高級なデカい補虫網を持っています。
人種が違うから近寄らなかったんですが、一昨日の夕方、光ケ原の管理人以来となるヒトとの遭遇(w 里山のクセに、ちょっとスゴイね。ちなみに次にヒトと逢うのは、この日の午後3時。ワタシはこんなレベルの孤独感は無問題ですが、メンタルが弱いヒトには、信越トレイルのスルーハイクはハードルが高いかも。

きょうも大キジは出そうもないです。ま、そのほうがありがたい。それにしても今回は、大キジは5日間でわずか2回のみ。緊張感が体内に充満していたってコトでしょうか。この日の夕方、宿にチェックインした途端、便意を催してトイレ(ウォシュレット!)に駆けこんだワタクシですし(w

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10:10、デッパツ。深坂峠へと向かううアクセス・トレイルを進みます。するとソコは湿原を貫く木道が。すばらしい光景だ。キャンプ地のほうを振りかえって、一枚。

ちょうどココに、くだんの「水場1」がありました。ところが土の上を沢水が薄くチョロチョロ流れているだけで、何ひとつ手入れを施されていないから、水筒には汲みにくいムード。ま、こんなときのためにシェラカップをザックに外付けしているワケですが、つくづくテキトーな「管理」でありますなぁ(棒

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10:23、深坂峠に着きました。新潟側の眺めがイイ。暑いけれど乾いた風がココチよい。そしてトレイル本線に戻ります。

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トレイルの最終区間はけっこう濃密な樹林に覆われた、細かいアップダウンが連続するラフなシングルトラック。ふたたびのブナ林が気を紛らせてくれます。

そういえば、これらの写真たちを見返していて思ったコトがあります。関田山脈の全域に渡って展開しているブナの林では、雷撃で黒コゲになって立ち枯れているブナの巨木というのは、おそらく見なかった。
昨日のような雷雨は何回も起きるのだろうから、これだけ樹高があるブナは狙われやすいだろうに。いや、数年前に飯豊連峰を全山縦走したとき、すさまじい雷鳴の中でマルコゲ姿で佇ずむ巨木たちを見てビビったもんでしたが、この関田山脈においては何かの魔法でもあると言うのか。

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深坂峠から10分ほど歩いたトコロで、クマ公と遭遇しました。

10:50、トレイルの右(南)側、距離は5㍍くらいだったろうか、ガサッと大きなオトが。「え」。両手に持っているストックをガチガチと打ちならしたら、ゴソゴソッ。
ヤバイ! クマだ。大きく短く「ハッ!」と叫んだら、なにやら重量物がドサドサーッと右へ斜面をコロゲ下っていきました。

画像は、クマがいたほうを撮ったもの。ブッシュが濃いからヤツの姿そのものは見えなかったが、至近距離だったんでしょうね。「ふうぅ…」。緊張した。アレはホントにクマなのかと問われたら、間違いなく「四ツ足」の足音だった。ワタシのテント近くにフンをしていった、おそらく小グマ。

あとで信越トレイルの公認ガイドでもある「みゆきの杜」のオーナーに聞いたんですが、信越トレイル上には、シカもイノシシもいない。さりとて、ツキノワグマと鉢合わせした事例ってのも、ほとんど聞かないとのこと。では、これってレアな体験だったのネ。
ただし「熊鈴」は持っていったほうが良いと、事前の電話で言われてはいたんです。でもワタシ、あの鈴の「ヂャリヂャリ」ノイズを一日中聞かされたらアタマがヘンになっちまいそうでサ。だから「クマは気にしないよーにしよっと♪」と決めたら、こうなっちゃったという(w まあその。親グマと一緒でなくて、ヨカッタ。

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これも、正面に向かって続いていくトレイルです。5㍍ほど下ってまた登り返す様子が見てとれる。きょうも出がけに「アミノバイタル」2200をキメていますが、まもなくゴールだという気の緩みからか、このあたりの急な下りの斜面で、3㍍ほどコロゲ落ちてしまいました。ブーツに当たりまくる足指に気をつかって、ヘンな足運びをしたからだったか。無傷でヨカッタ。いや、けっしてワタシがデヴだからコロコロ止まらなかった、というワケではない、そう強く思いたい(w

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この途中、右手に黒く大きい雲がモクモクと育って、遠雷のオトが聞こえたりして不安にもなりましたが、やがて消え失せ、ドピーカンとなっていく。クマとワタシ以外は誰もいない静謐のトレイルを、たまに「ハッ!」と叫びながら歩いていく。

何回か騙されたあとで、ついに天水山のピークをロック・オン。

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12:08、天水山に到着。ココが信越トレイルのゴール地点です。
やった! 両手のストックを振り上げて「イエェェェェーッ」と天に吠える。どうせ誰も見てないし(w

うれしさがこみあげてくる。解禁されてからこの信越トレイルをキャンプでスルーハイクしたのは、せいぜい現時点で3~40名程度でないかと思うのです。
このエリアの土地カンなど一切なく、資料をアレコレ探しだすという作業からスタートしたプロジェクトみたいな山行が、いまミッション・コンプリーテッド。

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無風快晴。空気はサワヤカ、26℃。初秋の秋晴れを思わせる、この上ない頂上です。ウキウキと、カメラをゴリラポッドに取りつけてセルフ写真を撮ります。

2回目だったか、ザックを背負ったままセルフタイマーのシャッターを押してダッシュしようとしたそのとき、右足ふくらはぎが「ピキッ」と鳴った。
いや、実際に鳴ったかは分かりませんが、ワタシの脳内では、ピキッ。「おわっ。アキレス腱が切れたか?!」。いきなり絶望感に襲われた。でもなんか、足先は動かせるみたい。するとコレは、肉離れってヤツか。

肉離れになるのなんて生まれて初めて。だから物理的にナニがどうなったのか、イマイチわからんワケです。「インテバン軟膏」を塗りたくりながらチェックすると、登り斜面でカカトを着けた姿勢のときのみ、ズキーン!と脳ミソに痛みが突き刺さる。でも、それ以外は痛みを感じないから、何とか下山して行けそうだナと胸をなでおろす。いやしかし、コレも加齢現象だわな。予防策なんかあるんでしょうか。

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それにしてもゴール地点で「ピキッ」とくるタイミングって、どうなんだ。グッドなのかバッドなのか。いや、いいワケないか(汁 
では、残すところ1時間でこの「仕打ち」なのか、あるいは何かの警鐘を親切にも鳴らしてくれたのか。すなわち守護霊さまのお導きということか。いい気になって帰路の高速で事故って世間さまに迷惑を及ばさぬようにと戒めてくれた、とか。うむ。そうとらまえておこうか。
「風流なオッサンを目指す」というわが人生の指針、この山道については、まだ登り半ばということです。

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信州側が開けていて、いい眺め。ココでまったりとラーメンを煮て喰おうと思っていたんですが、用心のために早めに下り始めよう。13:05、デッパツ。

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アスレチックぶりを忘れないようにというありがたい配慮か、倒木の「またぎ&くぐり」コンボも再登場。今のワタシには苦行そのもの。

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ぴこたんぴこたんとビッコひきつつ、それでも着実に下っていくと、やがて荘厳なムードを発散させるブナの広大な林の中をジグザグに進む。

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立ち止まって、ひとつ深呼吸。ココのブナ林が「信越トレイル」でナンバーワンである!と推すヒトも多い。たしかに。長い行程を完遂した者への、森からのご褒美とも思えます。

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やがてトレイルはフラットになります。

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13:55、「松之山口」に到着。最後の最後でミソをつけてしまいましたが、なんとか無事に山旅を終えた。
グッジョブ、俺。

この場所でのワタシのピックアップは、15時の予定。ボーッと迎えを待ちます。遠くからは工事現場の発破のオトが。カンカン照りで、やっぱり地べたはアリさんだらけ。座る気分にもなれなかった。アリさんたちと共に過ごした5日間とも言え(w

15時ちょうど、軽カーでユースホステル「みゆきの杜」の奥さんが拾いに来てくれました。助手席のベビーシートには1歳7カ月の娘っ子がスヤスヤおねんねしている。

「松之山口」から南側の山麓、千曲川沿いを走る「R117」までは、オニのように高度を下げる。いま地形図でカクニンしたら高低差は650㍍もあります。
いやしかし、当初の計画では天水山から森宮野原駅までのオフィシャル下山道をヒコヒコ下っていく考えだったんですが、やめといてヨカッタ。オマケに、そのアクセストレイルは工事中で通行不可らしいしね。加えてその「事実」は信越トレイル・オフシャルHPで触れていない。ね、トラップ満載でしょ?(w

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もちろん、デッパツ時にお願いしてありました。「最初に見つけたコーラの自販機で、停めてください」(キリッ
奥さんもよく分かってくれてる(w クネクネの山道が里に近づいたころ、ついに発見。「ぐぐぐ」。以下略。

運転している奥さんとは、アレコレおハナシさせてもらう。いやその。丸二日ぶりに会話ができるのが、うれしくてサ(w 
長崎から出たことがなかった奥さんがご主人と結ばれて、いきなりこの雪国に連れて来られてユースホステルを立ち上げて、というホットな身の上バナシを聞き出しました。とりわけ、居を定めた「木島平」という地に対する愛着の思いは、よく伝わった。
ところがワタシの知っている「長野県」とは、北アルプスがあるエリアだけで、飯山をはじめとする県東北方面は門外漢でした。帰宅後に地図を眺めて、このときに出た山の名などモロモロが理解できた次第。この北信エリアにも、登るべき「いい山」がたくさんある。

千曲川沿いを走るR117からは、5日間で歩いてきた関田山脈の連なりが延々と望める。ちょっと感慨ぶかいムード。
飯山市内のスーパーで、ご主人の中村オーナーと運転を交代。そのままワタシを斑尾山に停め置いてあるマイカーのところまで連れて行ってくれます。
これらの「Tips」は補記として書く予定(あくまでw)ですが、チラッと言っちゃうと、このときの送迎料金は2.5kですよ。フツーにやったら10k弱+過密スケだよ。地図でカクニンいただくとその長距離が分かるでしょうが、コレ、ガソリン代のみです。
もちろん宿泊予定者限定のオプションですが、もう一日をゆったりと旅に追加できるソロ・バックパッカーにとってはベスト・サービスと断言しよう。そして加藤則芳さんの言う「トレイルエンジェル」が正しくコレなのだと、後になって思い至った。

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16:40、斑尾山麓の「チロル」前に5日ぶりに戻ってきました。気温は30℃。マイカーは無事。ただし車内は熱気がすごい。中村オーナーは飯山駅まで宿泊者をピックアップしに即デッパツ。大車輪です。

ワタシはのんびり走って、街中でディスカウント酒屋でカンビールなどを購入。なんと、ウチの近所で激安!と心得ていた価格と同じ。ヤルじゃないか。ちなみに飯山の中心街では「ベイシア・スーパーセンター」「TSUTAYA」「しまむら」等をパッと見でカクニン。ほほう。住めるじゃないか(w

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17:40、飯山からはクルマでしばらく走った高社山麓の木島平にあるユースホステル「みゆきの杜」にチェックイン。

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この日の宿泊者はワタシと60歳くらいのオジサンの2名。ワタシは4人部屋の「ドミトリー」をソロで使うことに。エアコン付きで、リネンも清潔。高原のロッジみたいな施設・サービスレベルと考えればイイかも。

ワタシ、ユースホステルに宿泊するのって、初体験なんです。いやその。大昔、じつは中2のときに会員証を作成したコトだけがある。そういや、専用のインナーシーツも買ったっけ。結局、怖くてドコにも出かけられなかったんですがネ。このヘタレっぷりもわが人生の汚点だった。以来きっかり40年。どうにか成長できたのかも。

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まっ先に、一番風呂に入らせてもらいました。もう、サイコーにココチ良い。
しばらくしたら食事のコールがかかり、2名でテーブルにつく。ハンバーグをメインとしたごらんのメニューで、久しぶりの晩ごはんは美味かった。
ビールは1本で十分だったかな。1本目は染みいる美味さだったんですが、なんかスグに満腹になっちまった。ちなみにビール2本はワタシの持ち込み物件。カンチューハイならともかく、ビールはウチのを頼んでほしかったと、奥さんからチクリ。申しわけない。次回はそうします。

ところでユースホステルと聞くと脳裏をよぎるのが、さまざまの恐ろしい「しきたり」。それらにもビビって宿泊をスルーしてきたワタシでしたが、今そんなコトどもは、ほとんど消えている様子。ココだけのハナシかどうかは分かりませんが、しごくフツー。
旅先での宿として考えると、知らん誰かさんと相部屋になることがネックなだけ。でも、宿泊料金について考えると、ヒドいときには「布団一枚につき3名」で寝かせる過密っぷりが恐怖そのものの山小屋なんかより、まったく格安なんですよ。
今回、非会員のビジター料金600円を加算する1泊2食つきで、5,600円。送迎料金を含めたら合計8,100円だから、先に紹介したマイカー@マダラオへの帰還事例と比べてどちらが「楽しいか」を考えてみてね、と。

すぐに眠くなって、21時には就寝。

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窓を開けたまま寝ちまったら、寒かった。5:10に目覚める。そういえば今回、文庫本は現代に生きるマタギの苦悩譚、「相克の森」熊谷達也・270gを持ちこんだんですが、1頁も読まず(w 来年はもっとカンタンな小説にしよう。

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朝食。ごはんが美味くて、計3杯。ようやく食欲が戻ってきたようです。
昨晩はコミュニケーションをとらなかった向かいに座るオジサンと会話。「アラカン」の氏は、高校生のころから全国のユースを泊まり渡ってきたという猛者なのでした。ユースホステル今昔事情のアレコレについて、楽しく伺った。

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中村オーナー。ものすごくアクティブな多趣味のヒトです。信越トレイルのガイド業も、今シーズンは多忙を極めることでしょう。氏の構築しているご当地の観光&登山ビジネスモデルは、マーケ用語でいう「ブルーオーシャン戦略」、つまりイケイケ(簡単すぎかw)ではないかとワタシは考えます。
欲を申しあげると、ぜひ「テン泊」登山の世界も体験して、それをフィードバックしてほしいところ。宿を運営しているコレはデメリットとも取れるワケですが、2食つきの小屋泊まり山行なんざ、日帰りハイキングとレベルは一緒。数日間にわたる幕営縦走と比べたら、知識もスキルも10分の1だ。せっかく素晴らしい「素材」が目の前にあるんだから、オフィシャル・ガイドの一員として一回はキャンプでスルーハイクを行ってもらいたいと考えます。

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8:45、デッパツ。さらば斑尾山。帰路の高速は空いています。13時ごろに帰宅。
今年の夏が終わった。

書き上げたのは、翌年の初夏になりましたが(w

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信越トレイル・いくつもの峠越えの山旅(5) Day5

2013/05/18(土) 15:43:42

まず、最初に。加藤則芳さんが亡くなった。
4月の中ごろ、この記事で気づいた。ところがその訃報は、新聞などのメディアには数日遅れの4月23日に載ったのだ。「ALS」という重い病に倒れたことから、何かしらの配慮が講じられたのだろうか。

以前にも書きましたが、踏破してすでに半年以上も経っているのに未だレポートを書き続けているワタシの「信越トレイル・キャンプでスルーハイク」という昨夏のイベントは、加藤さんの大部の本を読んだコトが、これを「歩いてやろう」と考える直接のキッカケだったのです。
多くのアウトドアズマンに影響を与えた氏のダイヤモンドは、ヘリクツでカッチカチに硬化していたワタシの登山観に対しても、みずみずしい意識改革とも言うべきものを及ぼしてくれたと感謝します。

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◆9月6日(木)
3:45、起床。きょうも元気に夜明け前から熊本ラーメンをすすります。トッピングとして生にんにくのチューブを2㌢ほど、「コイツは素晴らしいアイテムじゃん」と絶賛した無印良品の個包装うずらのクンタマ、そしてアスザック・フーズのフリーズドライ・キャベツ。さらに白炒りごまとあらびき黒コショーで味つけした、定番ラード仕様。マー油という隠し味がキモである「熊本」系は、ともかく好みなんです。
やっぱり「朝ラー」という流動食は喰いやすい。そして夏場はハードなその日の塩分摂取も十分にできるワケで、じつに理にかなった朝食と言えますまいか。

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きょうは、勝負の日。歩行距離が20kmと長いからです。高低差は大したコトはなさそうだが、水の補給ポイントが1ケ所もない、稜線上の一本道が待っています。さらにお天気はドローンと垂れこめて、間違いなくコレは降られる。いや、涼しくなって歩きやすいわな、なーんて考えていましたネ、このときは。

せっかく充実したトイレがあるんだからと「キジの出」を待ったので、出発が少し遅れた。その間に撮ったモンベル・ツオロミーブーツ。きょうも苦しめられるのだろう。それにしても昨日は靴に水がかかる機会などなく、また午後の数時間は天日で干していたにもかかわらず濡れているという不可解さ。コイツ、絶対に捨てる。

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6:00、デッパツ。昨日は関田峠から舗装路の県道を下ってきたので、本線に戻るこのアクセス・トレイルは初めて。こりゃ、かなりの急登ですな。大汗かきました。

ただし、出がけにアミノバイタル2200をキメたので、ペースは快調。ドーピング万歳。ありていに申しますと、コイツを摂取すると休憩を取ること自体が少なくなる、わがボデーにはそんなメリットがクッキリ現われます。
いやその。例年のワタシだったら30分歩いて10分休む、なんつー「超」牛歩なんですがネ、この旅では1時間も歩き続けられるコトが多かった。それもこれもアミノバイタルのご利益だと言えるでしょう。
初日は行動が短かったから、2200を1ショット。2日目は2200と3600。3日目は2200を2ショット。そしてこの日は、2200と3600をキメました。バリハイ♪

最近の「中高年」登山者における3種の神器とは、ダブルストックとサポートタイツ、そしてこのアミノバイタルだと言われます。サポタイだけは「ワシが似合うワケないもんね」というハードボイルドな美意識(?)から却下し続けていますが、それ以外の2アイテムについては疑いの余地なく、もう、ドンズバ。

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6:23、トレイルの本線に出ました。ここらへんはまだ歩きやすい整備された道ですが、この日の行程の3分の1あたりにある「牧峠」を過ぎると、開削されてまだ間もないためなのか、歩きにくいハードなシングルトラックへと豹変します。

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6:50、梨平に到着。進行方向左側の日本海側でゴロゴロ遠雷が鳴っていて、ガスにも包まれ、いやしかしヤル気十分だなぁ、などとと思っていたら、ついにココで降りだしました。

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雨は間もなく本降りに。さらに加速して7時半から9時までの間が、暴風雨。
これが君、ビックリするぐらいの「嵐」だったんですよ。風は進行方向の左側、つまり日本海から吹きつけてくる。「ゴオオォォォ」。上空からは凄まじい唸り声が轟く。ひええ、恐ろしい。

こんな荒れ狂ったお天気に遭遇するのなんて、久しぶり。まあ、日本海のごく近所に立ちはだかる1,000㍍級の屏風の連なりですから、そりゃまあ、冬にはドカドカ雪を落とすし、夏には雷(らい)さまをビシバシ連れても来るだろう。

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牧ノ小池。今こうして撮影した画像を見ると、まったく長閑(のどか)なムードだからムカツク(w まあその。ホントに荒れ狂った状況下では、カメラをショルダーバッグから取り出すのも無理ですからね。

ただし、このエリアは広葉樹林帯で、また背の高い灌木が両側を囲う、そんなシングルトラックが続く。だから上空では「ドオォォォォ」と恐ろしげに吠えているのに、トレイル上で風はほとんど吹かず、ただバケツをひっくり返したような豪雨がドバドバーッと降り続いていました。
晴れていれば「眺めの利かない、暑いだけのトレイルじゃんか、まったくヨ」と不満たらたらに違いないこのエリアですが、このときばかりは「ラッキー」と感謝するほかない。

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牧峠を通過。豪雨およびガス。あまりにもファンキーな状況なのでアドレナリンが噴出するのか、歩行ペースはワタシにしては悪くない。峠を過ぎてスグ先にあった、落ちつける場所にて大休止。8:00から、25分間。

さて、今回の山行での「神」アイテムといえば、間違いなくアウトドア・リサーチ(OR)の「シアトル・ソンブレロ」ハットです。この一ヶ月前に閉店セール中の「A&F」銀座店で、定価のピッタリ半値(3,400円くらい)でゲット。小躍りしたモンです。もちろん「この色しかありえない」というブラウン。
コイツはゴアテックス製だから、とりあえず雨に濡れない。しかしながらムレない、とまではいかないのがツライところ。というのも、ワタシは頭皮からも滝汗が出るから。しかし、日よけとして優れるカッチリした造りの幅広のツバで、けっこうな雨の中でも、カッパのフードというウザったいモノでアタマを覆わなくてOKなんです。これは今まで知らなかった開放感だ。ロング&ベストセラーであることもナットク。

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ついでに、この山旅でのウェアについても述べておきましょう。

もう4年も履き続けている「サウスフィールド」のストレッチパンツは、いつもどおりだ(w 買い替えたいんだがネ。
下着のおパンツが、今回は「困ったちゃん」化しているアルペン製のPB。数年間も使ってきて、股ズレになったコトは無かったのに、残念。シームレスな登山専用おパンツを改めて探そう。
とり急ぎ、おパンツには応急処置を施してある。といっても、アルペンのボクサー・ブリーフの両下端、生地を折り返して縫いつけてある一周を、すべてハサミで切り落としたんです。この「段差」が股ズレの元凶なワケだから、、捨てるつもりでチョン切った。このヤブレカブレは効果あり。きょうはズブ濡れですが、痛くはなかったからね。

靴下は「スマートウール」のアドレナリン系を、計3足。この日の雨で靴の中はズブズブになって、休むたびにブーツを脱いでソックスを絞って履き直していました。くるぶしや足の裏なんか白くフヤケているってのに靴ズレにならなかったのは、さすが。

シャツは、今回はじめて投入してみたユニクロの「ドライEX」というスポーツ用丸首の長袖Tシャツ。1,990円。ネットでの良好な評判を知って、試してみたワケです。
新品だからってコトもあろうが、コイツは、じつに優秀なシャツでした。まず、乾きが早い。20分も「着干し」をすればスッキリ乾く。風のヌケもよく、涼しい。抗菌仕様で、滝汗をかいてもマッタク臭わん。すばらしい。どっかの山ブランドのロゴをプリントしたら、上代5せんえんで売れる逸品と言えるでしょう。

ワタシ、夏山では今まで半袖のTシャツで通してきましたが、初めて長袖を試した。じつは「長袖のほうが汗を吸うし日よけにもなるから涼しい」という誰かの主張を取り入れてみたワケです。
まあその。こんな低山では、やっぱり半袖のほうが良かったかな。短パンと合わせて。でも、袖をまくりあげて「暑い暑い」とボヤくようなコトには、ならなかった。やはり効果もあったんでしょうね。
ただし首がスレて少し痛くなった。というのも、最近はモンベル・ULショルダーポーチを「サコッシュ」としてタスキがけに装着して、地図・カメラ・手帳・ペンなどを入れているんですが、このTシャツの台襟が低いから、ベルト部分が首に当たるのだ。
ちなみに、それまで愛用してきたモンベルのウィックロンTシャツは、そんな事態にはならなかった。ただし濡れたらウィックロンは乾きが悪い。ま、一長一短ですかね。

上の画像は、幹を流れる雨水が美味そうで、両腕で抱きついてチューするようにすすったブナの樹。ノドは乾いていたワケです。イノチ救われるような恵み。
帰宅してからPCでこの画像を確認したら、おや。森のクマさんによるマーキングが。そういえば5日間の山旅で、本日だけはクマ公のクソを見かけなかった。

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さらに今回、「よもや万一」のために初めて装備した下着が、モンベル「ジオラインLW丸首シャツ」。アウトレットで少し安くゲットしたモノで、キャンプ時の長袖シャツの代わりとして、また、風雨に打たれながら行動するときに着ようと持ってきました。

そうして、まさに今このときが、「よもや万一」なのだった。
上半身はゴアテックスのストームクルーザー・ジャケットとドライEXシャツの2枚ですが、もちろん内側はズブ濡れ。あるまいコトか体感気温はビシバシ下がって、「寒い…」レベルに突入した。
驚きましたね。連日の炎暑のヤブ山とは、サマ変わり。ショルダーバッグにブラさげているスント・コメットは気温20℃を指す。荒ぶる日本海沿いの稜線よ。バケツをひっくり返した豪雨が続き、遠くでは雷鳴も聞こえる。「こりゃ、ジオラインを着ないと」。
ところがしかし、このときのためのシャツは、ザックのいちばん底に厳重に格納されていたワケです(w ウカツであった。取り出そうとしたら、すべての装備がズブ濡れになってしまう。「うーむ」。
結局、シャツを引っぱりだすのは、あきらめた。寒いのは、ひたすらガマンしようト。ただし、加齢による「ヤングなころとはカラダが違う」コトは理解しているつもりのワタシ、雨に濡れないように背中を丸めてレーションの袋を開け、腹にアレコレ詰めこんで熱源をチャージ。さらにアミノバイタル3600も追加でキメ、この状況とキッチリ対峙しました。

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10時ごろ、「幻の池」をソソクサと通過。これでもペースは良好。

ところで、とって付けたようなこの名前、じつは面白いエピソードを持つのです。ココに「池」があるということは航空写真でわかっていた(それでも昭和末期とかになって、ようやくでしょうが)のだが、実際に登山道を切り拓いていって初めて、人々は「マボロシ」であった天然のこの池と対面できたのだと。
関田山脈80kmを横断する道、つまり峠越えルートは古来より16本もあるってのに、21世紀になったころ、ついにこんなステキな出合いを果たすとか。最高ではないか、この秘境っぷり。
ま、ワタシも事後に知ったんですがネ。ロマンあふれるこのエピソードは、くだんのクソ高価いガイドブックなどには何ひとつ紹介されておりません。ガイド登山でないと教えてくれない「とっておき」のネタ扱いなのかも知れん。セコい(w

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ついに雨雲は消え去りました。遠くに望める山は、米山(993㍍)。

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伏野峠の手前で、12時すぎから40分間ほど、日本海側の展望がステキな場所で大休止。

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崖のようなピークは、菱ケ岳。

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ツオロミーブーツの中もソックスもズブ濡れ。足はフヤケとります(w オマケに本日は左の小指も当たって痛い。帰宅してから、この爪が真っ黒に変色しました。ま、靴ズレにならなかったのだけは、めっけモンか。

そういえばトレイル上には、信越トレイルクラブによって道標が良く整備されています。そうして、次のポイントまで、けっこう細かい距離を示している。「0.9km」とか(w キッチり正しい表示なんでしょうが、実際には「それ以上なのでは?」と疑っちまうような長さを感じていました。
「牧峠」から北側の「延長された30km」のトレイルは「倒木またぎ&くぐり」というアスレチッキーな箇所が多く、たまにアタマをぶつけて「うぎっ」とか吠えたり呪ったり、そんなバイアスがかかるから、だったのでしょうか。

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13:00、伏野(ぶすの)峠を通過。いつもの簡易舗装の横断林道なんですが、特徴的な名前で記憶に残るネ。

それにしても、この日の行程20kmには、「峠越え」が多い。牧峠、宇津ノ俣峠、伏野峠、須川峠、野々海峠…。シンプルな一本道トレイルで、アップダウンが大きいものは無く、チョコチョコ細かい登下降の繰りかえしの連続だから、逆に、これらが印象に残るのかも。

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結局、「信越トレイル」のスルーハイクとは、ピークをつなげた縦走というよりも、16ケ所もある信越国境の峠たちをマーキングする縦走なのではないか。
そうして「峠」は眼前に立ちはだかる屏風の弱点、低いポイントを突く地点なワケですから、トレイルから峠にブチ当たるときは、必ず標高を下げる。下った場所が峠になるのが、いつものワタシの山系バックパッキングとは「違っている」感をいや増す。
いくつもの、峠越えの山旅。やってるコトは登山なのに、フツーの登山とはナニか違う(w うむ。ウォーキング・ハイもあるんでしょうが、だんだん愉快なキモチになってきました。

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須川峠(13:40~14:00)を越えると、また植生が変わってきました。

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暑くもなく寒くもない歩きやすい状態ですが、アップダウンはハゲしくなる。足指は痛いし、いいかげん疲れてもきました。
明瞭なシングルトラックではあるが、それにしても取って付けたようなトレイル。これからハイカーたちに踏み固められて、登山道らしく育っていくことでしょう。

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野々海峠の手前には、すばらしいブナの巨木エリアが拡がっていました。ようやくフラットになったトレイルはその間を縫って進む。いやしかし、眼福。そしてまた、わがボデーにもブナの林は恵みをくれる。風が抜けて、涼しく感じられるからサイコーです。

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14時、野々海峠に出ました。ココからはトレイルを外れます。舗装林道(県道348)で野々海池をトラバースし、キャンプ場へとショートカット。

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舗装林道が、やはり歩くたびに両親指にガンガン衝撃がきて歩きづらい。そして長い。2.4kmもあったんです。
しかしながらこの周辺にも、凄まじいばかりのブナの巨木たちが林立しています。壮観だ。距離感が狂ってご理解いただきにくいでしょうが、この白いブナ、それぞれの直径が1㍍は優にある。じつに荘厳な森です。

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16:35、野々海キャンプ場に到着。やれやれ、疲れた。
ココは、管理人は不在ながら従来からある営業キャンプ場を転用したものだから、昨日のデラックス・レベルとまではいかないでしょうが、良いトコロであろうと期待していたワケです。
後ろの木造小屋は用具入れとなっていて、鍵がかかっている。

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テキパキと設営。サイトは、ゆるい斜面のひな壇状。丸太で区画を仕切られた、適度にそれぞれが離れた優れた設計です。ところがキャンパーが使った形跡があるのは、いちばん下の3面のみ。それ以外の10数面については、草ボーボー状態。何ひとつ整備はされていない。
おそらくココは1990年代半ばのオートキャンプ・ブームのころにオープンした、林間学校あたりをターゲットにした公営の「飯盒炊爨場」だったのではないだろうか。そしてブームも廃れ、「グリーンパル」のようなライバルにお客を奪われて朽ちるままだったのを、今回これ幸いと「再活用」させてきたというムードです。

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次は、水汲みです。コンクリで造られたバーベキュー炉つきの水場の蛇口は、一滴も出ない。
信越トレイルクラブのオフィシャルHPには「水は出ない」と書いてあったらしいんですが、ワタシは気づかなかったなぁ。それどころか、この水場が「死んだ」のが「3.11」の余震のときであったという情報も後に知りました。これがナニを意味するか、お分かりになるだろうか?

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なにやら案内書きが水場の壁に貼られています。事前に読みこんできた、前年秋の貴重なスルーハイクの報告であるシェルパ斎藤氏の記事では、「すでにキャンプ場の営業も終了した時期であったから」、飲用水はこの「水場1」で沢水を集めたと書いてあった。しかしながら、「おいおい。きょうはまだ、9月6日なんだけどな」。ココでワシのハートに、怒りが小さく着火。

そして「水場1」を探します。ところが、キャンプ場から出て水場に行くルートを、ナゼか見つけられない。「そんなバカな。そりゃ、疲れてるけどサ」。イラつく。何回も試みたが、この日は結局わからずじまい(汁
じつはこの出口、翌朝に「発見」できました。整備されていないから、濃いブッシュが「水場2」とか深坂峠へと続く湿原への踏み跡と、そしてごく小さな木製の道標を覆い隠していて、ワタシには見えなかったというオチ。ファッキン・シット。

仕方なく「水場2」へ、水筒3ケ(計5.7㍑)をブラさげてビーサンで向かいます。ココは池沿いに歩いてきた舗装路の横で、先ほどその沢音には気づいていたんですが、けっこうな段差を下るみたいでスルーした場所。
水場の1と2、じつは同じ細い沢なんですが、ちょっとぬるい水で美味くはない。とはいえ、メンドーだから濾過なんかしない。

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このあたりで、怒りは拡大。「ところで、便所は?」。案内表示がマッタク無いんですが、おそらく道路をはさんで少し離れた広場にあるコレだろうと推測。まるでマグリットの絵のようなサイケな写真になっちまったが、これまたこの建物の周囲が草ボーボーで、近づけないのです。
え。いやいや。中を覗いてもいません。ウジが大量に蠢いているクソ柱がありそうな恐怖の汚便所なんか、見たくもないよ。クソしたくなったら、この広場の端っこにハンディスコップ(ちゃんと装備してきた)で穴掘ってヤルよ。

よく理解できた。

この「野々海キャンプ場」という営業施設は、今年(2012年)は何ひとつ場内の整備やメンテナンスを実施していない(失礼。ひとつだけ、あった。沢の場所を指示した貼り紙をキレイに取りつける、という大事業がw)。つまり廃・キャンプ場と同然。このわずか2ケ月前より「キャンプでスルーハイク」を解禁はしたものの、テン泊ユーザーのことは完全に放置している。

その上で、キャンプ料金ひとり1泊につき1,000円という「超」高価格を、事前に振込みさせるワケです。山岳幕営料金の相場と言えば、北アや南アルプスの有名どころが5~600円だから、これ、ボッタクリと断じていい。
西奥秩父の「富士見平」小屋の幕営地(2013年のGWに張った)が同じく千円と高額のクセして臭気プンプンのボットン便所がキョーレツだが、天然の美味い水場はメンテしてあるし、なにより小屋管理人が常駐しているからね。「ノノミ」の放置プレイとは比較にならない。

もちろんワタシが振り込んだキャンプ料金の合計「4千円」ってのは、信越トレイルクラブの運営管理やら、メンテナンスに参集する多くのボランティアたちに向かうものであるコトは、重々承知しています。
だとしたら、その管理・整備のベクトルってヤツを、ほんの少しだけでも、この廃材置き場と同然の野々海キャンプ場に向けてもらいたいと切望する。新たな人種「キャンプでスルーハイカー」を呼びこもうと、メディアを通じて働きかけてきたのは、運営側ではないか。

困ったことに「ノノミ」というのが、じつに絶妙な立地にある。ほとんどのスルーハイカーが北上ルートを歩くワケですが、どんな日程で歩き通そうにも、ココで1泊して行程を区切るという要所になる。この前後に水場を持つ平坦地は無いからです。
そして、ほとんどのスルーハイカーは「光ケ原キャンプ場」に前泊してくる。別の事業主によるシッカリしたアメニティ&サービス(あくまで信越トレイルクラブ直轄の野営地と比較して、なw)から急転直下、落差マックスのノノミちゃんに来てみて初めて直面する、そんなワケだ。大自然の美しい光景が展開する中にあるから、余計にハラだたしい。

これはやはり、テントを背負って山旅をするのは、ビンボーなヤングたちであるという時代遅れとしか言えない考えを持つ、幕営縦走登山をしたコトもない門外漢が、運営側に連なっているからなのだろう。
トレイルとそれを取りまく「山麓の宿」たちが共存共栄する、自然保護運動から発展させた新しいアウトドア・ビジネスモデルを新たに構築した実績は、素晴らしい。しかし、そのときに「幕営縦走」の楽しみ・喜びという「登山界」では当たり前(明治時代からレジャーとしての山登りとは、つまりキャンプ山行だったワケだから)の視点を、誰ひとり考えられなかったってだけではないか。
それにしても、スジガネ入りのバックパッカーだった故・加藤則芳さんも、このあたりまでは土着の住民たちに対して意識改革を及ぼせなかったんだろうな。残念でならない。

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それにしても、ここまで「事実を正直に」記した(ワルクチともいうw)ネット上でのレポートは、2012年シーズンでは見られなかったナ。ふむ。秋のサラサラ歩きやすい季節には、ワタシのようなドロドロの不満を抱くコトもないのかも知らん。
しかしながら、今年は「ロングトレイル元年」なんです。雑誌などメディアでもビシバシと各トレイルの紹介が発信されている。そんな後続するヒトたちの目に、日本を代表するロングトレイルの最終キャンプで夢を結ぶのがこんな廃材置き場だという事実は、どう映るのだろう。

【追記:2013年7月2日】
三鷹のハゲの人のお店で講演まで行った「信越トレイル」第一人者「gogreenlift」氏のツイートを引用。これ、2013年の記事ですからね(w まあその。「こんなの1年前に終わらせとけよ、阿呆」というべきごリッパな運営スタンスに、失笑を禁じ得ない。(追記ここまで)

いやしかし、まあ、アンタもそんなにイラカッカしてないで、ふたたび今年もスルーハイクをしに来りゃイイじゃん、なんつー懐柔もあるかも知れん。イヤだよ(w ワタシの年一回の「ひとり夏合宿」は予定が詰まってるのです。老いさき短いワシにとっての貴重な次回とは、別の山々が待っているからだ。

今回はキャンプが解禁された信越トレイルを「初モノ食い」するコトに大きな意味を持っていたけれど、ま、トラディショナルな「元・山ヤ」のワタシにとって、ココはやはり毛色が異なるフィールドであり、異端の属性のヒトたちが張りきって仕切っている「おニュー」なエリアではないか、そう思えて仕方ない。
だってサ、フツーの登山の世界では、山中での沢清水は必ず濾過して飲め、なんて言わんからナ(w そんなヤツは、ヘタレ野郎と蔑まされる。そのクセ、信越トレイルのナマ水で体調を悪化させた事例というのは「聞いたことが無い」と、その第一人者・gogreenlift氏がツイッターで回答してきた(注:2012年11月のこと)んだからヨ。

これから歩こうとしている読者諸君、浄水器は持っていったほうがイイが、沢清水を「必ず濾過する」なんてお節介は、山のシロートである「ULハイカー」どもの妄言だから、気になさらぬよう。ワタシのデリケートでナーバスでナイーブでセンシティブなハラが、問題ナシであると証明します。

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そういえば、きょうは一日、誰とも会わなかったな。これは爽快。
サイトは相変わらずアリさんがいっぱいです。夕焼けを愛でながら、残り少ないバーボンの水割りをすすり、ナッツをつまむ。

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なんと、パウチ入りの焼鳥をツマミに喰ったら、腹がふくれて晩メシ要らずとなりました。むーん。きょうは10時間&20kmも行動してきたのに、どうしちゃったんだろう、ワタシのボデーは。マサカ怒りで満腹とか、そんなマンガみたいな原因じゃないだろうが(w
20時前にシュラフに入りました。気温は18℃。ちょっと寒かった。

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