ラード・アラモード

アウトドア好きのオッサンです。山系バックパッキング、サバゲ、林道野宿ツーリング、好きなモノ、好きなコト、昔ばなし(w のんびりと、自分の興味をご紹介します。

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サバゲ、そして
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信越トレイル・いくつもの峠越えの山旅(5) Day5

2013/05/18(土) 15:43:42

まず、最初に。加藤則芳さんが亡くなった。
4月の中ごろ、この記事で気づいた。ところがその訃報は、新聞などのメディアには数日遅れの4月23日に載ったのだ。「ALS」という重い病に倒れたことから、何かしらの配慮が講じられたのだろうか。

以前にも書きましたが、踏破してすでに半年以上も経っているのに未だレポートを書き続けているワタシの「信越トレイル・キャンプでスルーハイク」という昨夏のイベントは、加藤さんの大部の本を読んだコトが、これを「歩いてやろう」と考える直接のキッカケだったのです。
多くのアウトドアズマンに影響を与えた氏のダイヤモンドは、ヘリクツでカッチカチに硬化していたワタシの登山観に対しても、みずみずしい意識改革とも言うべきものを及ぼしてくれたと感謝します。

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◆9月6日(木)
3:45、起床。きょうも元気に夜明け前から熊本ラーメンをすすります。トッピングとして生にんにくのチューブを2㌢ほど、「コイツは素晴らしいアイテムじゃん」と絶賛した無印良品の個包装うずらのクンタマ、そしてアスザック・フーズのフリーズドライ・キャベツ。さらに白炒りごまとあらびき黒コショーで味つけした、定番ラード仕様。マー油という隠し味がキモである「熊本」系は、ともかく好みなんです。
やっぱり「朝ラー」という流動食は喰いやすい。そして夏場はハードなその日の塩分摂取も十分にできるワケで、じつに理にかなった朝食と言えますまいか。

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きょうは、勝負の日。歩行距離が20kmと長いからです。高低差は大したコトはなさそうだが、水の補給ポイントが1ケ所もない、稜線上の一本道が待っています。さらにお天気はドローンと垂れこめて、間違いなくコレは降られる。いや、涼しくなって歩きやすいわな、なーんて考えていましたネ、このときは。

せっかく充実したトイレがあるんだからと「キジの出」を待ったので、出発が少し遅れた。その間に撮ったモンベル・ツオロミーブーツ。きょうも苦しめられるのだろう。それにしても昨日は靴に水がかかる機会などなく、また午後の数時間は天日で干していたにもかかわらず濡れているという不可解さ。コイツ、絶対に捨てる。

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6:00、デッパツ。昨日は関田峠から舗装路の県道を下ってきたので、本線に戻るこのアクセス・トレイルは初めて。こりゃ、かなりの急登ですな。大汗かきました。

ただし、出がけにアミノバイタル2200をキメたので、ペースは快調。ドーピング万歳。ありていに申しますと、コイツを摂取すると休憩を取ること自体が少なくなる、わがボデーにはそんなメリットがクッキリ現われます。
いやその。例年のワタシだったら30分歩いて10分休む、なんつー「超」牛歩なんですがネ、この旅では1時間も歩き続けられるコトが多かった。それもこれもアミノバイタルのご利益だと言えるでしょう。
初日は行動が短かったから、2200を1ショット。2日目は2200と3600。3日目は2200を2ショット。そしてこの日は、2200と3600をキメました。バリハイ♪

最近の「中高年」登山者における3種の神器とは、ダブルストックとサポートタイツ、そしてこのアミノバイタルだと言われます。サポタイだけは「ワシが似合うワケないもんね」というハードボイルドな美意識(?)から却下し続けていますが、それ以外の2アイテムについては疑いの余地なく、もう、ドンズバ。

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6:23、トレイルの本線に出ました。ここらへんはまだ歩きやすい整備された道ですが、この日の行程の3分の1あたりにある「牧峠」を過ぎると、開削されてまだ間もないためなのか、歩きにくいハードなシングルトラックへと豹変します。

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6:50、梨平に到着。進行方向左側の日本海側でゴロゴロ遠雷が鳴っていて、ガスにも包まれ、いやしかしヤル気十分だなぁ、などとと思っていたら、ついにココで降りだしました。

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雨は間もなく本降りに。さらに加速して7時半から9時までの間が、暴風雨。
これが君、ビックリするぐらいの「嵐」だったんですよ。風は進行方向の左側、つまり日本海から吹きつけてくる。「ゴオオォォォ」。上空からは凄まじい唸り声が轟く。ひええ、恐ろしい。

こんな荒れ狂ったお天気に遭遇するのなんて、久しぶり。まあ、日本海のごく近所に立ちはだかる1,000㍍級の屏風の連なりですから、そりゃまあ、冬にはドカドカ雪を落とすし、夏には雷(らい)さまをビシバシ連れても来るだろう。

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牧ノ小池。今こうして撮影した画像を見ると、まったく長閑(のどか)なムードだからムカツク(w まあその。ホントに荒れ狂った状況下では、カメラをショルダーバッグから取り出すのも無理ですからね。

ただし、このエリアは広葉樹林帯で、また背の高い灌木が両側を囲う、そんなシングルトラックが続く。だから上空では「ドオォォォォ」と恐ろしげに吠えているのに、トレイル上で風はほとんど吹かず、ただバケツをひっくり返したような豪雨がドバドバーッと降り続いていました。
晴れていれば「眺めの利かない、暑いだけのトレイルじゃんか、まったくヨ」と不満たらたらに違いないこのエリアですが、このときばかりは「ラッキー」と感謝するほかない。

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牧峠を通過。豪雨およびガス。あまりにもファンキーな状況なのでアドレナリンが噴出するのか、歩行ペースはワタシにしては悪くない。峠を過ぎてスグ先にあった、落ちつける場所にて大休止。8:00から、25分間。

さて、今回の山行での「神」アイテムといえば、間違いなくアウトドア・リサーチ(OR)の「シアトル・ソンブレロ」ハットです。この一ヶ月前に閉店セール中の「A&F」銀座店で、定価のピッタリ半値(3,400円くらい)でゲット。小躍りしたモンです。もちろん「この色しかありえない」というブラウン。
コイツはゴアテックス製だから、とりあえず雨に濡れない。しかしながらムレない、とまではいかないのがツライところ。というのも、ワタシは頭皮からも滝汗が出るから。しかし、日よけとして優れるカッチリした造りの幅広のツバで、けっこうな雨の中でも、カッパのフードというウザったいモノでアタマを覆わなくてOKなんです。これは今まで知らなかった開放感だ。ロング&ベストセラーであることもナットク。

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ついでに、この山旅でのウェアについても述べておきましょう。

もう4年も履き続けている「サウスフィールド」のストレッチパンツは、いつもどおりだ(w 買い替えたいんだがネ。
下着のおパンツが、今回は「困ったちゃん」化しているアルペン製のPB。数年間も使ってきて、股ズレになったコトは無かったのに、残念。シームレスな登山専用おパンツを改めて探そう。
とり急ぎ、おパンツには応急処置を施してある。といっても、アルペンのボクサー・ブリーフの両下端、生地を折り返して縫いつけてある一周を、すべてハサミで切り落としたんです。この「段差」が股ズレの元凶なワケだから、、捨てるつもりでチョン切った。このヤブレカブレは効果あり。きょうはズブ濡れですが、痛くはなかったからね。

靴下は「スマートウール」のアドレナリン系を、計3足。この日の雨で靴の中はズブズブになって、休むたびにブーツを脱いでソックスを絞って履き直していました。くるぶしや足の裏なんか白くフヤケているってのに靴ズレにならなかったのは、さすが。

シャツは、今回はじめて投入してみたユニクロの「ドライEX」というスポーツ用丸首の長袖Tシャツ。1,990円。ネットでの良好な評判を知って、試してみたワケです。
新品だからってコトもあろうが、コイツは、じつに優秀なシャツでした。まず、乾きが早い。20分も「着干し」をすればスッキリ乾く。風のヌケもよく、涼しい。抗菌仕様で、滝汗をかいてもマッタク臭わん。すばらしい。どっかの山ブランドのロゴをプリントしたら、上代5せんえんで売れる逸品と言えるでしょう。

ワタシ、夏山では今まで半袖のTシャツで通してきましたが、初めて長袖を試した。じつは「長袖のほうが汗を吸うし日よけにもなるから涼しい」という誰かの主張を取り入れてみたワケです。
まあその。こんな低山では、やっぱり半袖のほうが良かったかな。短パンと合わせて。でも、袖をまくりあげて「暑い暑い」とボヤくようなコトには、ならなかった。やはり効果もあったんでしょうね。
ただし首がスレて少し痛くなった。というのも、最近はモンベル・ULショルダーポーチを「サコッシュ」としてタスキがけに装着して、地図・カメラ・手帳・ペンなどを入れているんですが、このTシャツの台襟が低いから、ベルト部分が首に当たるのだ。
ちなみに、それまで愛用してきたモンベルのウィックロンTシャツは、そんな事態にはならなかった。ただし濡れたらウィックロンは乾きが悪い。ま、一長一短ですかね。

上の画像は、幹を流れる雨水が美味そうで、両腕で抱きついてチューするようにすすったブナの樹。ノドは乾いていたワケです。イノチ救われるような恵み。
帰宅してからPCでこの画像を確認したら、おや。森のクマさんによるマーキングが。そういえば5日間の山旅で、本日だけはクマ公のクソを見かけなかった。

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さらに今回、「よもや万一」のために初めて装備した下着が、モンベル「ジオラインLW丸首シャツ」。アウトレットで少し安くゲットしたモノで、キャンプ時の長袖シャツの代わりとして、また、風雨に打たれながら行動するときに着ようと持ってきました。

そうして、まさに今このときが、「よもや万一」なのだった。
上半身はゴアテックスのストームクルーザー・ジャケットとドライEXシャツの2枚ですが、もちろん内側はズブ濡れ。あるまいコトか体感気温はビシバシ下がって、「寒い…」レベルに突入した。
驚きましたね。連日の炎暑のヤブ山とは、サマ変わり。ショルダーバッグにブラさげているスント・コメットは気温20℃を指す。荒ぶる日本海沿いの稜線よ。バケツをひっくり返した豪雨が続き、遠くでは雷鳴も聞こえる。「こりゃ、ジオラインを着ないと」。
ところがしかし、このときのためのシャツは、ザックのいちばん底に厳重に格納されていたワケです(w ウカツであった。取り出そうとしたら、すべての装備がズブ濡れになってしまう。「うーむ」。
結局、シャツを引っぱりだすのは、あきらめた。寒いのは、ひたすらガマンしようト。ただし、加齢による「ヤングなころとはカラダが違う」コトは理解しているつもりのワタシ、雨に濡れないように背中を丸めてレーションの袋を開け、腹にアレコレ詰めこんで熱源をチャージ。さらにアミノバイタル3600も追加でキメ、この状況とキッチリ対峙しました。

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10時ごろ、「幻の池」をソソクサと通過。これでもペースは良好。

ところで、とって付けたようなこの名前、じつは面白いエピソードを持つのです。ココに「池」があるということは航空写真でわかっていた(それでも昭和末期とかになって、ようやくでしょうが)のだが、実際に登山道を切り拓いていって初めて、人々は「マボロシ」であった天然のこの池と対面できたのだと。
関田山脈80kmを横断する道、つまり峠越えルートは古来より16本もあるってのに、21世紀になったころ、ついにこんなステキな出合いを果たすとか。最高ではないか、この秘境っぷり。
ま、ワタシも事後に知ったんですがネ。ロマンあふれるこのエピソードは、くだんのクソ高価いガイドブックなどには何ひとつ紹介されておりません。ガイド登山でないと教えてくれない「とっておき」のネタ扱いなのかも知れん。セコい(w

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ついに雨雲は消え去りました。遠くに望める山は、米山(993㍍)。

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伏野峠の手前で、12時すぎから40分間ほど、日本海側の展望がステキな場所で大休止。

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崖のようなピークは、菱ケ岳。

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ツオロミーブーツの中もソックスもズブ濡れ。足はフヤケとります(w オマケに本日は左の小指も当たって痛い。帰宅してから、この爪が真っ黒に変色しました。ま、靴ズレにならなかったのだけは、めっけモンか。

そういえばトレイル上には、信越トレイルクラブによって道標が良く整備されています。そうして、次のポイントまで、けっこう細かい距離を示している。「0.9km」とか(w キッチり正しい表示なんでしょうが、実際には「それ以上なのでは?」と疑っちまうような長さを感じていました。
「牧峠」から北側の「延長された30km」のトレイルは「倒木またぎ&くぐり」というアスレチッキーな箇所が多く、たまにアタマをぶつけて「うぎっ」とか吠えたり呪ったり、そんなバイアスがかかるから、だったのでしょうか。

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13:00、伏野(ぶすの)峠を通過。いつもの簡易舗装の横断林道なんですが、特徴的な名前で記憶に残るネ。

それにしても、この日の行程20kmには、「峠越え」が多い。牧峠、宇津ノ俣峠、伏野峠、須川峠、野々海峠…。シンプルな一本道トレイルで、アップダウンが大きいものは無く、チョコチョコ細かい登下降の繰りかえしの連続だから、逆に、これらが印象に残るのかも。

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結局、「信越トレイル」のスルーハイクとは、ピークをつなげた縦走というよりも、16ケ所もある信越国境の峠たちをマーキングする縦走なのではないか。
そうして「峠」は眼前に立ちはだかる屏風の弱点、低いポイントを突く地点なワケですから、トレイルから峠にブチ当たるときは、必ず標高を下げる。下った場所が峠になるのが、いつものワタシの山系バックパッキングとは「違っている」感をいや増す。
いくつもの、峠越えの山旅。やってるコトは登山なのに、フツーの登山とはナニか違う(w うむ。ウォーキング・ハイもあるんでしょうが、だんだん愉快なキモチになってきました。

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須川峠(13:40~14:00)を越えると、また植生が変わってきました。

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暑くもなく寒くもない歩きやすい状態ですが、アップダウンはハゲしくなる。足指は痛いし、いいかげん疲れてもきました。
明瞭なシングルトラックではあるが、それにしても取って付けたようなトレイル。これからハイカーたちに踏み固められて、登山道らしく育っていくことでしょう。

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野々海峠の手前には、すばらしいブナの巨木エリアが拡がっていました。ようやくフラットになったトレイルはその間を縫って進む。いやしかし、眼福。そしてまた、わがボデーにもブナの林は恵みをくれる。風が抜けて、涼しく感じられるからサイコーです。

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14時、野々海峠に出ました。ココからはトレイルを外れます。舗装林道(県道348)で野々海池をトラバースし、キャンプ場へとショートカット。

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舗装林道が、やはり歩くたびに両親指にガンガン衝撃がきて歩きづらい。そして長い。2.4kmもあったんです。
しかしながらこの周辺にも、凄まじいばかりのブナの巨木たちが林立しています。壮観だ。距離感が狂ってご理解いただきにくいでしょうが、この白いブナ、それぞれの直径が1㍍は優にある。じつに荘厳な森です。

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16:35、野々海キャンプ場に到着。やれやれ、疲れた。
ココは、管理人は不在ながら従来からある営業キャンプ場を転用したものだから、昨日のデラックス・レベルとまではいかないでしょうが、良いトコロであろうと期待していたワケです。
後ろの木造小屋は用具入れとなっていて、鍵がかかっている。

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テキパキと設営。サイトは、ゆるい斜面のひな壇状。丸太で区画を仕切られた、適度にそれぞれが離れた優れた設計です。ところがキャンパーが使った形跡があるのは、いちばん下の3面のみ。それ以外の10数面については、草ボーボー状態。何ひとつ整備はされていない。
おそらくココは1990年代半ばのオートキャンプ・ブームのころにオープンした、林間学校あたりをターゲットにした公営の「飯盒炊爨場」だったのではないだろうか。そしてブームも廃れ、「グリーンパル」のようなライバルにお客を奪われて朽ちるままだったのを、今回これ幸いと「再活用」させてきたというムードです。

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次は、水汲みです。コンクリで造られたバーベキュー炉つきの水場の蛇口は、一滴も出ない。
信越トレイルクラブのオフィシャルHPには「水は出ない」と書いてあったらしいんですが、ワタシは気づかなかったなぁ。それどころか、この水場が「死んだ」のが「3.11」の余震のときであったという情報も後に知りました。これがナニを意味するか、お分かりになるだろうか?

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なにやら案内書きが水場の壁に貼られています。事前に読みこんできた、前年秋の貴重なスルーハイクの報告であるシェルパ斎藤氏の記事では、「すでにキャンプ場の営業も終了した時期であったから」、飲用水はこの「水場1」で沢水を集めたと書いてあった。しかしながら、「おいおい。きょうはまだ、9月6日なんだけどな」。ココでワシのハートに、怒りが小さく着火。

そして「水場1」を探します。ところが、キャンプ場から出て水場に行くルートを、ナゼか見つけられない。「そんなバカな。そりゃ、疲れてるけどサ」。イラつく。何回も試みたが、この日は結局わからずじまい(汁
じつはこの出口、翌朝に「発見」できました。整備されていないから、濃いブッシュが「水場2」とか深坂峠へと続く湿原への踏み跡と、そしてごく小さな木製の道標を覆い隠していて、ワタシには見えなかったというオチ。ファッキン・シット。

仕方なく「水場2」へ、水筒3ケ(計5.7㍑)をブラさげてビーサンで向かいます。ココは池沿いに歩いてきた舗装路の横で、先ほどその沢音には気づいていたんですが、けっこうな段差を下るみたいでスルーした場所。
水場の1と2、じつは同じ細い沢なんですが、ちょっとぬるい水で美味くはない。とはいえ、メンドーだから濾過なんかしない。

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このあたりで、怒りは拡大。「ところで、便所は?」。案内表示がマッタク無いんですが、おそらく道路をはさんで少し離れた広場にあるコレだろうと推測。まるでマグリットの絵のようなサイケな写真になっちまったが、これまたこの建物の周囲が草ボーボーで、近づけないのです。
え。いやいや。中を覗いてもいません。ウジが大量に蠢いているクソ柱がありそうな恐怖の汚便所なんか、見たくもないよ。クソしたくなったら、この広場の端っこにハンディスコップ(ちゃんと装備してきた)で穴掘ってヤルよ。

よく理解できた。

この「野々海キャンプ場」という営業施設は、今年(2012年)は何ひとつ場内の整備やメンテナンスを実施していない(失礼。ひとつだけ、あった。沢の場所を指示した貼り紙をキレイに取りつける、という大事業がw)。つまり廃・キャンプ場と同然。このわずか2ケ月前より「キャンプでスルーハイク」を解禁はしたものの、テン泊ユーザーのことは完全に放置している。

その上で、キャンプ料金ひとり1泊につき1,000円という「超」高価格を、事前に振込みさせるワケです。山岳幕営料金の相場と言えば、北アや南アルプスの有名どころが5~600円だから、これ、ボッタクリと断じていい。
西奥秩父の「富士見平」小屋の幕営地(2013年のGWに張った)が同じく千円と高額のクセして臭気プンプンのボットン便所がキョーレツだが、天然の美味い水場はメンテしてあるし、なにより小屋管理人が常駐しているからね。「ノノミ」の放置プレイとは比較にならない。

もちろんワタシが振り込んだキャンプ料金の合計「4千円」ってのは、信越トレイルクラブの運営管理やら、メンテナンスに参集する多くのボランティアたちに向かうものであるコトは、重々承知しています。
だとしたら、その管理・整備のベクトルってヤツを、ほんの少しだけでも、この廃材置き場と同然の野々海キャンプ場に向けてもらいたいと切望する。新たな人種「キャンプでスルーハイカー」を呼びこもうと、メディアを通じて働きかけてきたのは、運営側ではないか。

困ったことに「ノノミ」というのが、じつに絶妙な立地にある。ほとんどのスルーハイカーが北上ルートを歩くワケですが、どんな日程で歩き通そうにも、ココで1泊して行程を区切るという要所になる。この前後に水場を持つ平坦地は無いからです。
そして、ほとんどのスルーハイカーは「光ケ原キャンプ場」に前泊してくる。別の事業主によるシッカリしたアメニティ&サービス(あくまで信越トレイルクラブ直轄の野営地と比較して、なw)から急転直下、落差マックスのノノミちゃんに来てみて初めて直面する、そんなワケだ。大自然の美しい光景が展開する中にあるから、余計にハラだたしい。

これはやはり、テントを背負って山旅をするのは、ビンボーなヤングたちであるという時代遅れとしか言えない考えを持つ、幕営縦走登山をしたコトもない門外漢が、運営側に連なっているからなのだろう。
トレイルとそれを取りまく「山麓の宿」たちが共存共栄する、自然保護運動から発展させた新しいアウトドア・ビジネスモデルを新たに構築した実績は、素晴らしい。しかし、そのときに「幕営縦走」の楽しみ・喜びという「登山界」では当たり前(明治時代からレジャーとしての山登りとは、つまりキャンプ山行だったワケだから)の視点を、誰ひとり考えられなかったってだけではないか。
それにしても、スジガネ入りのバックパッカーだった故・加藤則芳さんも、このあたりまでは土着の住民たちに対して意識改革を及ぼせなかったんだろうな。残念でならない。

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それにしても、ここまで「事実を正直に」記した(ワルクチともいうw)ネット上でのレポートは、2012年シーズンでは見られなかったナ。ふむ。秋のサラサラ歩きやすい季節には、ワタシのようなドロドロの不満を抱くコトもないのかも知らん。
しかしながら、今年は「ロングトレイル元年」なんです。雑誌などメディアでもビシバシと各トレイルの紹介が発信されている。そんな後続するヒトたちの目に、日本を代表するロングトレイルの最終キャンプで夢を結ぶのがこんな廃材置き場だという事実は、どう映るのだろう。

【追記:2013年7月2日】
三鷹のハゲの人のお店で講演まで行った「信越トレイル」第一人者「gogreenlift」氏のツイートを引用。これ、2013年の記事ですからね(w まあその。「こんなの1年前に終わらせとけよ、阿呆」というべきごリッパな運営スタンスに、失笑を禁じ得ない。(追記ここまで)

いやしかし、まあ、アンタもそんなにイラカッカしてないで、ふたたび今年もスルーハイクをしに来りゃイイじゃん、なんつー懐柔もあるかも知れん。イヤだよ(w ワタシの年一回の「ひとり夏合宿」は予定が詰まってるのです。老いさき短いワシにとっての貴重な次回とは、別の山々が待っているからだ。

今回はキャンプが解禁された信越トレイルを「初モノ食い」するコトに大きな意味を持っていたけれど、ま、トラディショナルな「元・山ヤ」のワタシにとって、ココはやはり毛色が異なるフィールドであり、異端の属性のヒトたちが張りきって仕切っている「おニュー」なエリアではないか、そう思えて仕方ない。
だってサ、フツーの登山の世界では、山中での沢清水は必ず濾過して飲め、なんて言わんからナ(w そんなヤツは、ヘタレ野郎と蔑まされる。そのクセ、信越トレイルのナマ水で体調を悪化させた事例というのは「聞いたことが無い」と、その第一人者・gogreenlift氏がツイッターで回答してきた(注:2012年11月のこと)んだからヨ。

これから歩こうとしている読者諸君、浄水器は持っていったほうがイイが、沢清水を「必ず濾過する」なんてお節介は、山のシロートである「ULハイカー」どもの妄言だから、気になさらぬよう。ワタシのデリケートでナーバスでナイーブでセンシティブなハラが、問題ナシであると証明します。

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そういえば、きょうは一日、誰とも会わなかったな。これは爽快。
サイトは相変わらずアリさんがいっぱいです。夕焼けを愛でながら、残り少ないバーボンの水割りをすすり、ナッツをつまむ。

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なんと、パウチ入りの焼鳥をツマミに喰ったら、腹がふくれて晩メシ要らずとなりました。むーん。きょうは10時間&20kmも行動してきたのに、どうしちゃったんだろう、ワタシのボデーは。マサカ怒りで満腹とか、そんなマンガみたいな原因じゃないだろうが(w
20時前にシュラフに入りました。気温は18℃。ちょっと寒かった。

バックパッキングCM:6
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コメント

いつも興味深く拝読しております。

ひとつ質問です。
シアトルソンブレロをかぶって大きなザックを背負うと、ツバの後ろの部分とザック上部が干渉しませんか?
頭を動かすたびにこすれてガサガサしないでしょうか?
なにか対策はなさっていますか?
TF #-|2013/05/22(水) 13:18 [ 編集 ]

>TFさん
たしかに、たまに、ハットがガサガサ鳴ったりはしますねー。
首が固定気味になったり。
でも、気になってしかたない、とはならんなー。

猫背だから、かも(w
ラード #-|2013/05/22(水) 16:24 [ 編集 ]

気になってしかたないというほどではないとのこと、了解いたしました。
参考になりました。
お返事ありがとうございました。

最後の1日のレポ、楽しみにしています。
TF #-|2013/05/22(水) 22:59 [ 編集 ]

>TFさん
マッタリと、ご期待ください。
ラード #-|2013/05/23(木) 07:36 [ 編集 ]

 お~~、お待ちしてました。(笑)

 登山道はこれ以上整備して「階段や木道ばっかり」「やたらと多い標識」そして「歩かれ過ぎてどんどん掘れて溝になって行く登山道」にはなってほしくないけど、高い金取るからにはテン場ぐらいは最低限の整備してほしいですね。
 
 峠を繋ぐトレイルですか、高島トレイルもそんな感じです。
 トレイルは不明瞭だしテン場指定はないのでどこでもOK、ネックはやはり水場が少ないこと、ベストはGW、来年GWにでもどうですか?
IK #-|2013/05/24(金) 07:51 [ 編集 ]

>IKさん
サンクスです~。

まあ、テン場の不備とか「気づきの無さ」とかは、これから、改良されていくんでしょう。
クルマが横付けできるキャンプ場なんだし。
ワタシとしては、初年度から欲しかったけどサ(w

でも赤池と桂池は、キチンとした便所があるから、ノノミよりは好印象。
怒りのキモは、「最後の野営地が、こんなんかよ」。

この日は、つまり、起承転結の「転」でしたね。
そうして、旅の最終日にキッチリ「結」がクル。

なまぬるく、ご期待ください。
ラード #-|2013/05/24(金) 13:31 [ 編集 ]
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